装置筐体組立とは

産業装置の筐体は、主に鉄・ステンレスなどの金属材料で作られています。
特に、半導体業界や医療業界などで使用される洗浄装置には、耐薬品性、耐腐食性などの機能が必要ですが、金属材料だけでは困難です。
フジワラケミカルエンジニアリングでは、それらの機能性を付与する技術で筐体の高機能化に応えています。

装置筐体の設計・組立とは

装置筐体の設計・組立は、内部機器の保護や作業者の安全確保に加え、効率的な動作を支えるための冷却や排気システムを含めた多岐にわたる機能を持っています。筐体は外部からの物理的損傷や環境要因（ホコリ、湿気、化学薬品など）から機器を守り、長期間にわたる安定稼働を可能にします。また、適切な冷却システムにより高温による装置の故障を防ぎ、作業者の安全を確保するためのロック機構や安全カバーも備わっています。

さらに、メンテナンス性も考慮され、取り外し可能なパネルやアクセスハッチが設けられており、修理作業が容易です。操作性も重要な要素であり、直感的に操作できるパネルやディスプレイが搭載され、装置の管理が簡便に行えます。また、環境への適応も重要で、防塵・防水機能や温度管理機能が装備され、過酷な環境でも正常に機能します。

フジワラケミカルエンジニアリングは、これらの筐体にさらなる機能を付与する「プラスチック溶接ライニング」技術を提供しています。この技術により、金属フレームに耐薬品性や耐腐食性を持たせることが可能になり、特に半導体製造装置などの分野で多くの実績を誇ります。プラスチックの特性を最大限に活かした高機能筐体は、優れた耐久性と軽量化を実現し、過酷な環境条件にも耐えうる設計が可能です。これにより、装置の性能向上や生産効率の向上に寄与し、様々な産業分野で活躍することが期待されています。

装置筐体の機能

装置筐体は、内部機器を外部の物理的損傷や環境要因から保護し、作業者の安全性を確保する役割を担います。さらに、適切な冷却と排気システムを備え、装置の効率的な動作をサポートします。メンテナンス性を向上させる設計や直感的な操作パネル、環境への適応力も備えています。これらの機能により、装置の信頼性や耐久性が強化され、長期にわたり安定した運用が可能です。

機能	内容
内部機器の保護	物理的保護 : 筺体は、内部の機械部品や電子機器を外部からの物理的損傷（衝撃、振動など）から保護します。 環境保護 : ホコリ、湿気、化学薬品などの外部環境から内部機器を保護します。これにより、装置の性能が維持され、故障のリスクが低減します。
安全性の確保	作業者保護 : 筺体は、作業者が装置内部に触れることができないように設計されています。また、動作中に機器が安全に動作するように、適切な安全カバーやロック機構が組み込まれています。 安全規格の遵守 : 製造装置筺体は、通常、関連する安全規格や法律を遵守するために設計されています。これには、ISO規格やANSI規格などが含まれることがあります。
冷却と排気	冷却機能 : 装置が高温になる場合、冷却システム（ファン、冷却液など）を組み込むことで、適切な動作温度を維持します。これにより、過熱による故障を防ぎます。 排気機能 : 作業中に発生する熱や煙、ガスを効率的に排出するための排気システムが設けられています。これにより、作業環境の快適さを保つとともに、装置の性能を最適化します。
メンテナンス性	アクセス性 : メンテナンスや修理作業が容易に行えるように、取り外し可能なパネルやアクセスハッチが設計されています。これにより、作業の効率が向上し、ダウンタイムが最小限に抑えられます。 部品交換 : 消耗品や交換部品へのアクセスが簡単であることが、メンテナンスのしやすさを向上させます。
操作性	操作パネル : 製造装置の操作や設定を行うための操作パネルやディスプレイが組み込まれており、直感的な操作が可能です。 インターフェース : 他のシステムや装置と連携するためのインターフェース（例えば、通信ポートや制御端子）が提供されており、装置の統合が容易です。
環境への適応	防塵・防水 : 製造環境に応じて、防塵や防水機能が組み込まれることがあります。これにより、過酷な環境条件でも装置が正常に動作します。 温度管理 : 外部の温度変化に対応するための断熱や温度調整機能が考慮されることがあります。これにより、装置の動作が安定します。
構造的な強度	耐久性 : 製造装置筺体は、高負荷や過酷な条件に耐えるための強固な構造が求められます。これには、耐衝撃性、耐振動性、耐腐食性が含まれます。
清掃性	掃除の容易さ : 製造装置筺体の設計には、清掃が容易であることも考慮されています。取り外しやすい部品や防汚コーティングが施されることがあります。

装置筐体の高機能化に対応する技術

装置筐体の材質は、主に鉄・ステンレスなどの鉄鋼、アルミニウム、ニッケルなどの非鉄金属など様々な金属材料が用いられ、精密鈑金技術により装置筐体は作られています。
多様な産業装置の筐体には、高機能化が求められる分野があります。例えば、洗浄装置の筐体には「耐薬品性」「耐腐食性」「耐水性」「絶縁性」などの機能が不可欠です。
これらの機能は、鉄鋼などの金属材料だけでは装置筐体の要求を満たすことができず、金属筐体に機能性を付与する必要性があります。

その回答の一つが、フジワラケミカルエンジニアリングのコア技術である「プラスチック溶接ライニング」です。
この技術によって、金属筐体のフレームにプラスチック特性を付与することが可能となります。 特に半導体洗浄装置の筐体には必須の技術なっており、フジワラケミカルエンジニアリングはこの分野において多数の実績を誇ります。

洗浄装置筐体設計のポイント

半導体洗浄装置筐体模型

洗浄装置筐体は、工業的な洗浄やクリーニングプロセスを実施する装置の外部ケースや構造部品を指します。この筐体は、装置の機能を保ちながら、洗浄工程に必要な耐久性や安全性を確保するために設計されています。

産業装置筐体の中で、洗浄装置筐体は特に「洗浄」プロセスに特化した装置の筐体であり、以下のような特徴と役割があります。

洗浄装置筐体の主な機能と役割

機能	役割
洗浄機能のサポート	洗浄媒体 : 水、洗浄剤、化学薬品などが内部で使用されるため、筐体はこれらの媒体に耐える設計となっています。 機能保護 : 洗浄装置内部の機械部品や電子部品を保護する役割を果たします。特に耐腐食性や耐薬品性が求められます。
安全性の確保	密封性 : 洗浄中に液体や化学薬品が漏れないように密封されています。これにより、作業者や周囲の環境を保護します。 安全設計 : 使用中の装置が安全に動作するように、適切な冷却、排気、電気的保護が施されています。
効率性の向上	洗浄プロセスの最適化 : 洗浄装置筐体は、効率的な洗浄が行えるように設計されています。例えば、流体の流れを最適化したり、洗浄面の配置を工夫したりします。 メンテナンスの容易さ : 洗浄装置筐体は、メンテナンスや清掃が容易になるように設計されており、作業の手間を減らします。

洗浄装置の具体例

業界	洗浄装置
食品産業	CIP（Clean-In-Place）システム筐体 : 食品加工ラインの管路やタンクを洗浄する装置で、薬品や高温水に耐える耐腐食性の筐体が必要です。 ボトルウォッシャー筐体 : ボトルや容器の内外を清掃する装置で、耐水性、耐薬品性が求められます。
医療産業	オートクレーブ筐体 : 器具や器材の滅菌を行う装置で、高圧・高温に耐える強固な筐体が必要です。 ガス滅菌機筐体 : ガスによる滅菌プロセスを行う装置で、化学薬品に対する耐性が重要です。
電子産業	PCB洗浄機筐体 : プリント基板の洗浄装置で、精密機器のため高い清浄度を保つための設計がされています。超音波洗浄機筐体: 高周波振動を用いて微細な部品を洗浄する装置で、耐振動性と耐薬品性が求められます。
半導体産業	ウェハークリーナー筐体 : 半導体製造におけるウェハーの洗浄装置で、クリーンルーム環境に適応した設計がされています。 クリーンルーム用洗浄装置筐体 : 高い清浄度を維持するための特別な設計が施された筐体です。

フジワラケミカルエンジニアリングの筐体製造技術

フジワラケミカルエンジニアリングは、以上のような産業装置筐体や洗浄装置筐体を、高い品質で製造するための多くの技術を有しています。これにより、精密な設計を実現する製造工程を提供し、機能性と耐久性を兼ね備えた製品を製造。さらに、厳しい業界基準をクリアすることが可能です。

よくあるご質問