ポリエチレンテレフタレート(PET)

フジワラケミカルエンジニアリングは、ポリエチレンテレフタレート(PET)による精密な部品を提供します。金属加工用の加工機械を豊富に揃え、複雑な形状や多様なサイズの部品にも対応。高品質な加工を実現し、小ロットやオーダーメイドにも柔軟に対応します。

機械用透明カバーなどで大活躍のポリエチレンテレフタレート

ポリエチレンテレフタレート(PET)一般産業機械部品

ポリエチレンテレフタレート(PET)は、透明で強度が高く、耐熱性や耐薬品性にも優れたプラスチック素材です。これにより、飲料ボトルや食品容器、繊維、フィルムなど、多岐にわたる産業で活用されています。フジワラケミカルエンジニアリングでは、PETの特性を最大限に生かし、精密な部品製造を行っています。特に、精度の高い切削加工技術を駆使し、0.1 mm単位の精密な加工を実現しています。

当社では、複雑な形状や多様なサイズの部品にも対応可能です。豊富な機械設備(NCルーター、マシニング、複合旋盤など)を完備しており、大型部品から小型部品まで幅広いニーズに対応します。さらに、CAD/CAMシステムを駆使して、効率的かつ高精度な部品加工を実現しています。

品質管理においても、ISO9001:2015に準拠し、徹底した管理体制を整えています。素材ごとに適切な加工方法や仕上げ方法を選定し、検査体制も厳格に実施。これにより、品質の確保に万全を期しています。また、小ロット対応が可能で、少量多品種の生産にも柔軟に対応し、お客様のご要望に応じたオーダーメイドやカスタマイズも承っています。

フジワラケミカルエンジニアリングは、PETの特性を活かし、精密部品の加工において業界の期待を超える品質と技術力を提供しています。

ポリエチレンテレフタレート(PET)の一般的な特徴

ポリエチレンテレフタレート(PET)は、無色透明で密度約1.38 g/cm³、融点は250℃~260℃、ガラス転移点は70℃~80℃です。優れた耐熱性(連続使用温度約70℃~100℃)、耐薬品性があり、多くの酸やアルカリに対して耐性があります。吸水率は低く(約0.1%)、リサイクルが容易です。引張強度は約55~75 MPa、曲げ強度約2000 MPaと機械的性質に優れています。高い透明性とガスバリア性があり、主に飲料ボトル、食品容器、繊維、フィルムなどに使用されます。

特徴説明
密度約 1.38 g/cm³
融点250℃ ~ 260℃
ガラス転移点70℃ ~ 80℃
引張強度約 55 ~ 75 MPa
曲げ強度酸約 2000 MPa
耐熱性優れた耐熱性(連続使用温度:約 70℃ ~ 100℃)
耐薬品性優れた耐薬品性(多くの酸、アルカリに対して耐性がある)
吸水率低吸水率(約 0.1%)
機械的特性優れた機械的性質(高い引張強度と硬度)
光学特性高い透明性のものからグレーや乳白色など、色調を調整できるバリエーションも存在する
バリア性優れたガスバリア性(特に酸素と二酸化炭素に対して)
難燃性難燃性材料ではないが、難燃剤を添加することで改善可能
リサイクル性リサイクルしやすい(繰り返し利用可能)
用途紫外飲料ボトル、食品容器、繊維(ポリエステル繊維)、フィルム 等
ポリエチレンテレフタレート(PET)の一般的な特徴

【参考】ポリエチレンテレフタレート(PET)の使用上の注意事項

注意点説明
高温下での使用高温(250℃以上)に晒されると変形や溶解が発生するため、適切な温度管理が必要です。
可燃性PETは難燃剤を添加しない限り可燃性であり、直接火に触れると燃える可能性がある。
強いアルカリとの接触一強いアルカリに長時間晒されると、PETが分解する可能性があります。
紫外線の影響ABS長時間紫外線に曝露すると、劣化や黄変が起こる可能性があります。
リサイクル成PETはリサイクルが可能ですが、他のプラスチックや不純物と混ざるとリサイクル効率が低下します。
再加工性繰り返しリサイクルされると、機械的性質や透明度が低下することがあります。
食品接触の安全性食品接触用途で使用する場合、食品安全基準を満たす必要があります。
清掃方法強い酸やアルカリ性の洗剤は避け、中性洗剤を使用することで表面の劣化を防ぐことができます。
保管方法長期間保管する場合は、直射日光や高温多湿を避け、適切な条件で保管する必要があります。
加工温度の管理機械加工を行う際は、熱が加わりすぎると変形するため、冷却を行いながら加工することが重要です。
ポリエチレンテレフタレート(PET)の使用上の注意

当社使用材料のポリエチレンテレフタレート(PET)

ポリエチレンテレフタレート(PET)は、多用途に利用される優れたプラスチック素材で、特に耐薬品性と低吸水性が特徴です。吸水性はわずか0.1〜0.2%と低く、湿気による性能低下が少ないため、食品包装や飲料ボトルなどで広く使用されています。耐酸性は優れていますが、アルカリや溶剤に対してはやや弱い部分があります。耐熱性については、具体的な耐熱温度は明示されていないものの、一般的に連続使用温度は約70℃~100℃とされています。

項目
耐熱温度(℃)
吸水性(%)0.1〜0.2
耐酸性
耐アルカリ性
耐溶剤性
コスト
当社使用材料のポリエチレンテレフタレート(PET)

出典:「タキロン工業用材料 物性と設計」タキロン株式会社

プラスチック素材の耐熱温度とコスト

ポリエチレンテレフタレート(PET)耐熱温度とコスト表

ポリエチレンテレフタレート(PET)の産業別用途

ポリエチレンテレフタレート(PET)は、幅広い産業で利用される多機能な素材です。飲料・食品包装産業では飲料ボトルや食品容器、フィルムなどに使用され、繊維産業ではポリエステル繊維やフィラメントとして衣料品や産業用テキスタイルに活用されています。電子機器産業では絶縁材料やディスプレイフィルム、自動車産業では内外装部品に使われます。さらに、医療や建設、家電、リサイクル産業など、多岐にわたる分野でPETの特性が活かされています。

使用産業使用例
食品・飲料包装産業飲料ボトル、食品容器、調味料ボトル、クラムシェルパッケージ、フィルム 等
繊維産業ポリエステル繊維(衣料品、家庭用テキスタイル、産業用繊維など)、フィラメント、フィルム
電子機器産業絶縁材料、電子部品のパッケージング、ディスプレイフィルム 等
自動車産業内装部品、外装部品、機械部品などのプラスチック部品
医療・医薬品産業医薬品ボトル、医療機器のパーツ、医療用パッケージング
建築・建設産業窓枠、断熱材、壁材、配管 等
家電・家庭用品産業家電製品の筐体、キッチン用品、家庭用容器、文房具 等
リサイクル産業リサイクル可能な材料として、新たな製品や原料への再利用
包装産業一般的なパッケージング材料としての使用(ブリスターパック、シュリンクフィルム、透明フィルム 等
工業用製品産業工業用フィルム、テープ、ベルト、フィルター 等
ポリエチレンテレフタレート(PET)の産業別用途

フジワラケミカルエンジニアリングの部品製造技術

フジワラケミカルエンジニアリングでは、ポリエチレンテレフタレート(PET)の特性である透明性を活かし、飛散防止のための機械用カバーなど一般産業用分野で製造実績があります。また、曲げ加工にも適した素材であるため、製品形状のご要望にもお応えします。

高精度の部品加工

金属加工用の加工機械を用いることで、0.1 mm単位の精密な切削加工を実現しています。複雑形状にも対応できる機械設備やCAD/CAMを揃え、高精度が要求される部品を製造しています。

一般産業機械部品加工

大型部品から小型部品まで

NCルーター、マシニング、複合旋盤など、工場内に多種の加工機械を完備しています。様々な種類の小型部品から大型のプレートまで、あるゆる用途の機械加工に対応できます。

NC旋盤

接着加工による部品製造

産業用機械のカバーなどの部品製造では、素材が持つ透明性を活かした接着加工の技術を用いています。接着剤を気泡なく塗り、外観性も重視した高品質な接着加工部品を製造しています。

接着加工

徹底した品質管理

半導体製造装置業界で求められる厳密な品質基準をクリアした生産体制のもと、素材ごとの加工・仕上げ方法から検査方法に至るまで、ISO9001:2015に準拠した品質管理を徹底しています。

部品寸法検査

小ロット対応

多品種少量生産の体制を強みに、切削加工部品の小ロット対応はもちろん、今までにない新しい部品を作るオーダーメイドや細かなカスタマイズなど臨機応変に対応。お客様の要望・要求に応えた部品を提供しています。

小ロット部品出荷検査

加工例

よくあるご質問

製造可能なサイズを教えてください。

お客様のご要望に応じて、幅広いサイズの製品を柔軟に製造することが可能です。サイズや形状について具体的なご要望がある場合は、ぜひお気軽にご相談ください。

公差はどれくらい対応可能ですか?

最大±0.1 mmまで対応可能です。詳細はお問い合わせください。

CADデータでのやり取りは可能ですか?

はい、可能です。CADデータをご提供いただければ、それに基づいて製造いたします。

1個からでも対応してもらえますか?

お見積りさせていただき、納期・価格に問題が無ければ対応させていただきます。

検討したい図面があるのですが、打ち合わせは可能でしょうか?

はい。ご依頼をいただけば訪問し、面談させていただきます。また、オンラインでの面談も対応しております。

フジワラケミカルエンジニアリングの溶接技術

半導体洗浄装置

高精度・高水密

製造装置の筐体に対薬品性・対腐食性を与える技術がプラスチック精密溶接技術です。長く耐久性を保つ、高精度・高水密の高機能の筐体や部品を生み出します。

大型産業装置筐体

オーダーメイド

簡単なイメージ図からでも部品図面を展開し、プラスチックの機械加工と精密溶接の高い技術で、お客様のイメージや要望・要求に合った立体構造物をオーダーメイドで製造できます。

マシニングセンタ

一貫生産体制

仕様検討から機械加工、組立溶接までの一貫生産体制を構築。装置筐体に内蔵する水密部品やインサートなどを合わせて製造し、精密機器との高い嵌合精度を実現します。