ポリメチルメタクリレート（PMMA）

フジワラケミカルエンジニアリングは、透明性に優れたポリメチルメタクリレート（PMMA）の精密部品加工を得意としています。厳密な品質管理体制のもと、高精度な切削加工と組立により、小ロットからオーダーメイドまで柔軟に対応します。

ディスプレイ用部品に高い透明度のポリメチルメタクリレート

ポリメチルメタクリレート（PMMA）は、透明でガラスのような外観を持ち、アクリルとも呼ばれ、耐久性や加工のしやすさから様々な産業で活用されています。光透過性が高く、紫外線を遮断する特性があり、機械的には高い剛性と引張強度を備えています。耐熱性は低～中程度で、長期間の使用には約60℃が推奨されますが、化学薬品や衝撃に対しては注意が必要です。PMMAは、窓ガラスやディスプレイ、照明カバーなどに多く使用されるほか、屋外でも耐候性が良好で、紫外線にも強いのが特徴です。

フジワラケミカルエンジニアリングでは、このPMMAの特性を最大限に活かした精密な部品製造を行っています。複雑な形状にも対応可能な機械設備とCAD/CAMシステムを整備し、0.1 mm単位の精密な切削加工を実現。特に、精密な品質管理を徹底しており、ISO9001：2015に準拠した管理体制を整えているため、納品された部品は高品質が保証されています。長年の経験を活かし、PMMAの加工においても、素材ごとの適切な加工・仕上げ方法を採用し、最適な製品を提供しています。

また、フジワラケミカルエンジニアリングは、多様な加工機械を備えており、NCルーターやマシニング、複合旋盤などを使用して、様々なサイズの部品を製造可能です。これにより、大型部品から小型部品まで、多種多様な加工が対応可能で、小ロット対応にも優れています。少量多品種の生産体制を敷いており、オーダーメイドやカスタマイズにも柔軟に対応。お客様のニーズに応じた高精度な部品加工が実現できます。

ポリメチルメタクリレート（PMMA）の一般的な特徴

ポリメチルメタクリレート（PMMA）は、透明でガラスのような外観を持ち、「アクリル」とも呼ばれます。密度は約1.18 g/cm³で、耐熱性は低～中程度で長期間の使用温度は約60°Cまで推奨されます。酸やアルカリに耐性があり、優れた光透過性（約92%）と紫外線遮断特性を持ちます。機械的には高い剛性と引張強度を備え、加工も容易です。応用例には窓やディスプレイ、照明カバーなどがあり、屋外での耐候性も良好です。ただし、可燃性があり燃焼時に有害な煙を発生する可能性があります。

特徴	説明
別名	アクリル、アクリルガラス、プラスチックガラス
密度	約1.18 g/cm³
ガラス転移温度	約105°C
耐熱性	低～中程度の耐熱性があり、長期間の使用温度は約60°Cまでが推奨される
耐薬品性	酸、アルカリ、油に対して良好な耐性を持つが、有機溶剤には弱い
機械的特性	高い剛性と硬度、優れた引張強度（約70 MPa）
光学特性	優れた光透過性（透過率約92%）、紫外線を遮断する特性を持つ
耐候性	屋外での耐候性が良好、紫外線に対しての耐久性が高い
加工性	自加工が容易（切断、穴あけ、曲げ、成形など）
安全性	焼却時に有毒ガスを発生しないが、可燃性であり、燃焼時に有害な煙を発生することがある
用途	窓、ディスプレイ、照明カバー、光ファイバー、レンズ、水槽、車両のテールランプ 等
コスト	◎

プラスチック素材の耐熱温度とコスト

【参考】ポリメチルメタクリレート（PMMA）の使用上の注意

注意点	説明
加工温度の管理	PMMAは熱に弱く、約105°Cを超えると軟化します。加工時や使用環境の温度に注意が必要です。
耐薬品性	有機溶剤（アセトン、アルコール、ベンゼンなど）に対して脆弱です。これらの薬品との接触を避けることが重要です。
機械的ストレス荷	一高い引張強度を持つものの、過度な機械的負荷や衝撃を受けると割れやすいことがあります。適切な設計と取り扱いが必要です。
紫外線の影響	長期間にわたる直射日光への曝露は避ける方が望ましいです。紫外線カットの添加剤が使用される場合があります。
加工時の発塵	切断や研磨時に発生する粉塵は吸入しないように防塵マスクを着用することが推奨されます。
燃焼時の毒性	PMMAは可燃性があり、燃焼時に有害な煙を発生することがあります。火気の近くでの使用には注意が必要です。
保管方法	PMMAの表面は傷つきやすいので、保管時や使用時に表面を保護するための対策（フィルムカバーや適切な保管方法）を講じることが重要です。
接着・溶接	専用の接着剤や溶接方法が必要です。一般の接着剤では十分な接着力を得られない場合があります。
再加工性	再加工やリサイクルが可能ですが、再加工時の品質には注意が必要です。特に熱による変形や劣化が問題となる場合があります。

ポリメチルメタクリレート（PMMA）の産業別用途

ポリメチルメタクリレート（PMMA）は、高い透明性と耐久性から建築の窓ガラスや照明カバー、自動車のテールランプカバー、医療の人工レンズ、家電のディスプレイパネルなど幅広い用途で利用されています。

使用産業	使用例
建材・住宅設備産業	窓ガラス、パーティション、照明カバー、天窓、バルコニーの風防、看板、広告ディスプレイ
自動車産業	テールランプカバー、計器パネル、バイザー、ライトカバー、内装パーツ
医療産業	医療機器（人工レンズ、血液ポンプ部品）、歯科用材料（義歯、インプラント）、培養装置
電気・電子産業	ディスプレイパネル、光ファイバー、タッチスクリーン、テレビ・モニターのカバー
家具・家電産業	照明器具のカバー、ランプシェード、LED照明カバー
生活用品産業	食器、家具、バス用品、文房具、アクリルアクセサリー
広告・展示産業	看板、広告パネル、展示会用ブース、POPディスプレイ
航空宇宙産業	キャノピー、計器パネル
その他	水槽、レンズ、光学機器、模型、玩具、工業用部品

フジワラケミカルエンジニアリングの部品製造技術

フジワラケミカルエンジニアリングでは、高精度な切削加工技術を用いて、透明度の高いディスプレイ用の部品や産業用機械カバー、観賞魚の飼育用水槽などのアクリル水槽を製造しています。水密性の高さが求められる構造物の製造は、半導体製造装置の筐体に組み込む薬液ユニットなどにも用いる高水密性の加工技術を応用。美しく仕上げるために接着技術で組立を行います。

加工例

よくあるご質問