様々な産業装置の中でも、フジワラケミカルエンジニアリングが最も得意とするのは大型装置筐体の組立製造です。
金属加工用の高精度の機械加工設備を備え、図面展開からCAD / CAMによる設計、プラスチック加工、組立までの一貫生産体制のもと、 1 mmの誤差もない高精度・高機能の大型装置筐体を製造しています。
大型筐体組立のポイント
大型筐体のフレーム用プラスチックは、射出成形や押出成形では対応できず、プラスチック板材のみ対応が可能です。
大型になるほど寸法管理が難しいプラスチック溶接。半導体製造装置業界で培った技術で1 mmの誤差も見逃しません。
6 mを超える大型装置の筐体フレームにパーツを組み上げ、精度の高い溶接ができる企業は全国でごくわずかです。
技術概要
図面展開
組立イメージ図と要求精度から図面を仕分け、設計図、工程表、機械の指示書を作成します。様々な産業機器メーカー様の筐体製造で培った経験をもとに、図面展開力・読解力を発揮します。
CAD / CAM
組立イメージ図から「シンク」「ダクト」「本体」「部品」「ケンドン(カバー)」の5つのパーツを抽出し、CAD / CAMを使って部品加工を行うプログラムを作成します。
ルーター加工
1軸と2軸のNCルーターを使い分け、プラスチックの板材を切削加工します。大型筐体の製造用に、長さ3mの板材や厚物を裁断する加工機も備えています。
マシニング加工
金属加工用の5軸マシニングセンタと立形マシニングセンタを用いて、複雑な形状のプラスチック部品を高精度で製造します。
旋盤加工(複合機)
プラスチック丸棒の旋削加工では、金属加工用の複合加工機とCNC旋盤を使用します。穴あけや溝加工、ねじ切りなどの高精度な加工を行います。
曲げ加工
遠赤外線や両面加熱による非接触曲げ加工機と電気炉などにより、プラスチック板材をL字、コの字、パイプ状に加工します。
組み込みパーツの組立溶接
薬液供給ユニットやタンク、パイプなど、筐体内に組み込むパーツも自社でプラスチックを機械加工し、水密性が高く、組み込み精度の高いパーツを製造します。
筐体組立
金属フレームを覆い、全パーツを組み上げます。3m×12m+3m×3mの大きさの定盤を備え、大型筐体に対応しています。
プラスチック溶接ライニング
母材と同種の溶接棒をホットジェットガンで少しずつ溶かし、パーツとパーツの間を隙間なく丁寧に接合していきます。特に洗浄部分は「水密が原則で絶対」です。
仕上げ作業
電動カンナでバリ取りを施すほか、溶接棒による接合部の盛りが大きい部分を調整します。美観のための仕上げ作業は、製品の信頼性を高めるための重要な工程の一つです。
筐体製造工程
装置筐体の組立工程を説明します。
仕様変更が必要な場合はお知らせいたします。
筐体フレームが無い場合は、当社で製造いたします。
機械加工・曲げ加工により小型部品、ライニング部品を製造します。
部品は組み立て前に寸法検査を実施しています。
洗浄浴槽等、筐体に組み込む部品の組立溶接を行います。
筐体内蔵部品の検査を行います。
ライニング部品によって金属フレームを覆います。
美観のための仕上げ作業を行います。
寸法試験、水密試験を行い完了です。
厳重に梱包の上、出荷します。
よくあるご質問
製造可能な筐体の大きさは?
幅6m、高さ2.7m、奥行2.2mの筐体製作実績があります。
図面はありませんが大丈夫ですか?
はい、大丈夫です。手描きのイラストや、お客様のお手元にある現物を基に、これまでたくさんの製品を作ってきました。まずはお気兼ねなく、ご相談ください。当社で図面を描くことも可能です。
テスト機の開発にご協力いただけますか?
はい、1機から承ります。ご安心ください。
金属フレーム作れますか?
はい、協力会社にて製作可能です。
どのような素材を筐体製造に取り扱っておられますか?
塩化ビニール(PVC)、ポリプロピレン(PP)を主に取り扱っております。 その他にも、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリメチルペンテン(PMP)も扱います。