コスト・納期・品質を両立!産業装置筐体製作の一貫体制がもたらす安心と合理性

産業装置の設計・製造において、外装筐体や保護カバーといった構造部材は、単なる「箱」や「カバー」の域を越え、装置全体の安全性・機能性・メンテナンス性を大きく左右する極めて重要な要素です。

特に近年は、装置の高機能化・分割設計化が進み、筐体の仕様・精度・納期・コスト管理が全体プロジェクトの成功を左右する要因となっています。

生産現場の自動化や装置の多機能化、さらには厳しい衛生・安全基準への対応など、筐体に求められる要件は年々高度化しています。
このような背景のもと、材料調達から加工、検査、納品に至るまで、一貫した品質基準で対応できる体制がますます重要になっています。

当社フジワラケミカルエンジニアリングは、プラスチック加工を核とした筐体製作において、装置メーカー様のQCD(品質・コスト・納期)課題をワンストップで解決できる体制を構築しています。
「図面通り」だけでなく、「現場で即使える仕上がり」「設置工数ゼロの精度」「想定外の追加仕様にも迅速対応」といった、現場視点のものづくりを徹底しています。

産業装置メーカーが直面する「三大課題」とは

筐体製作の現場では、次のような悩みやトラブルが絶えません。

産業装置筐体製作の課題
  • コスト超過:小回りの効く外注先を増やしたつもりが、工程ごとにコストが積み上がり、予算オーバーに。
  • 納期遅延:各ユニットの納品がズレ込み、装置の据付・立ち上げが大幅に遅延。
  • 現場修正の連鎖:設計通りに仕上げたはずの部品が、実際の現場で「合わない・入らない・ネジ穴がズレている」等、想定外の修正が多発。

【事例】

例えば、装置本体とカバーが5ユニットに分割された案件で、複数のサプライヤーに発注したところ「溶接基準」や「曲げR」などの解釈がバラバラになり、現地で何時間も再調整作業に追われた…という声も珍しくありません。

こうした問題は、装置の大型化や分割設計が進む現在、ますます顕在化しやすくなっています。
なぜこのようなトラブルが起こるのか…その背景には、「分割前提時代ならではの見えにくいリスクが潜んでいます。

分割前提時代の「見えないリスク」

近年は、装置の大型化や分割搬入・設置が前提となるため、1台あたり10ユニット以上になるケースも増えています。
この場合、調達部門は「スピード重視で外注先を分散」させがちですが、
その結果、現場での組立不良・精度バラつき・仕様認識ズレなど、分割調達の「副作用」が現場負担・品質リスクとして顕在化しやすくなります。

ユニット分割調達の課題
  • 加工精度や溶接基準、仕上げの方法がサプライヤーごとに異なる
  • 図面情報や仕様の「現場での解釈」が食い違う
  • 複数ユニットの「つなぎ目」や「組立部」で、わずかなズレや段差が生じる
  • 仕様変更や追加対応の伝達にタイムラグが生まれる

その結果、現場での調整・再加工が頻発し、コスト・納期・品質すべてのリスクが高まってしまうのです。

筐体は、正確な寸法だけではなく「組み合わせた時にピタリと合う」こと、「現地での調整を最小限にできる」ことこそが、実用上の「真の品質」です。
この点こそ、フジワラケミカルエンジニアリングの一貫体制が最も力を発揮できる領域です。

一貫生産体制による安心感と合理性

当社は、「設計意図を正しく汲み取る」ことからスタートし、材料手配・切断・曲げ・溶接・接着・機械加工・検査・納品まで、全てを社内と信頼できる協力企業ネットワークで完結できます。

工程内容
仕様確認設計図・用途に基づき、素材・構造・加工方法をレビュー
材料手配PVC・PP・アクリル・帯電防止材などを適材適所で準備
加工切断、曲げ、ホットガス溶接、接着、機械加工など
検査寸法・外観・接合精度などを社内基準で全数検査(筐体)
納品分納・現地搬入順への梱包対応、追加仕様変更にも柔軟対応

こうした体制によって、「横持ちリードタイム(各工程間の待ち時間)」や「再修正による手戻り」、さらには「現場での追加工コスト」を徹底的に削減できます。

分割筐体の一括生産・連携生産体制の実力

分割設計・分散発注が常態化する中で、どうすれば品質や納期、コストのバラつきを最小限に抑え、現場での追加工や手戻りを防ぐことができるのか。
その答えが、フジワラケミカルエンジニアリングの「分割筐体の一括生産・連携生産体制」にあります。

30ユニット規模の筐体でも「一括受注・一括生産」に対応。

現場でのリスクやバラつきを根本から解消し、安定した品質と納期を実現するために、当社は以下の体制を構築しています。

分割筐体の一括生産
  • 全ユニットを社内で統一加工
  • 溶接条件や仕上げ基準、組立順序まで統一
  • 現地組立がスムーズ、調整工数ゼロの事例も多数

当社からの明確な指導による品質・精度の統一

当社では、協力企業との連携において、下記の点を明確に指導し品質・精度の統一を徹底しています。

連携生産体制
  • 図面情報だけでなく製作上の注意点・仕上げ条件まで共有
  • サンプル品や治具を現物提供し、完成イメージ・仕上げ精度を可視化
  • 仕様変更時も全協力先に即時連絡し、「仕様ズレ」のリスクを徹底排除

【導入効果の例】

ある医薬装置メーカー様で、分割筐体30ユニットすべてを一括生産で納入。
「据付時、現地調整が不要だった」「全ユニットが同一基準で仕上がっているため、立ち上げが大幅短縮」と高評価をいただいています。

品質保証・納品後のサポート

当社では、装置筐体としての機能性・精度・安全性を安定してご提供するため、製品特性に応じた最適な品質保証体制を確立しています。

①寸法検査:筐体は全数、子部品は工程管理を重視

  • 筐体本体については、すべての製品に対し寸法検査を実施しています。
    組立部・接合部・外寸など、精度が組立結果に直結する箇所は特に重点的に確認し、ユニットごとの“合い”を確実に保証します。
  • 子部品や一部の機械加工品については、加工条件や工程安定性に応じた抜き取り検査を実施しています。
    品質が安定しているロットや標準化された加工工程に対しては、必要な管理水準を保ちつつ、効率的かつ信頼性の高い検査体制を取っています。

②外観・安全性検査:使用現場を意識した細部管理

  • 透明材の外観検査では、キズ・気泡・接着剤の浸透状態を目視および照明下で確認し、視認性と美観を確保しています。
  • ネジ穴や開口部は、バリ・欠け・端部処理の状態を全周で確認し、組立性と安全性を担保。
  • また、筐体同士の取り合い精度やねじれ・反りの有無は、仮組みや“はめ合い確認”によって適合性を立体的に評価し、見た目では判断しづらい点まで丁寧にチェックしています。

③切断部処理:全周C面取りで作業者保護

  • すべての切断エッジにC面取り(角落とし)を施し、作業時の手当たり・清掃時の引っかかり・万一の接触時のケガ防止に配慮した仕上げを行っています。
  • これは安全対策であると同時に、製品としての仕上がり品質と使用感の向上にもつながる重要な工程と位置づけています。

フジワラケミカルが選ばれる理由

設計通りにつくるだけでなく、「現場でそのまま使える」「設置後も安心できる」製作対応を求める企業様に、当社は次のような価値をご提供しています。

  • 一貫対応による納期管理力
  • 精度統一・仕上げ品質の再現性
  • 素材選定・構造アドバイスの提案力
  • 複数ユニット連携製作の実績と体制
  • 外注連携でもばらつかない技術指導力

まとめ:分割筐体も一括で、安心と効率を

分割筐体の製作は、加工精度だけでなく、ユニット間の整合性・工程連携・納期/コスト/品質の最適化といった多面的な難しさがあります。
フジワラケミカルエンジニアリングは、一括での受注・製作に対応する体制と、技術指導による協力企業との連携力をもって、お客様のQCD課題に真正面からお応えいたします。

「この設計でも一括生産できるか?」「分割納品で精度はそろうか?」「現地調整を減らしたい」「協力先の納期が不安」
…そんなお悩みこそ、ぜひ一度ご相談ください。「ものづくりの現場目線で最適解をご提案します。